短歌は、57577の詩形です。参考までに比較すると以下です。
(*厳密にいうともっといろいろ違いがあるのですが、とりあえず大ざっぱにまとめています)
俳句……5・7・5 (17音) 季語あり
川柳……5・7・5 (17音) 季語なし
短歌……5・7・5・7・7 (31音) 季語なし
百人一首も短歌ですね。
最古の和歌集である万葉集が編まれたのは、8世紀ごろなので、千年以上の歴史を持つことになります。(すごい)
それとは区別して、近年の短歌は特に「現代短歌」と呼ばれています。
もう少し詳しく見ていきましょう。
こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう (枡野浩一/『ハッピーロンリーウォーリーソング』)
この歌は、5・7・5・7・7に区切るとこうなります。
こんなにも/ふざけたきょうが/ある以上/どんなあすでも/ありうるだろう
この区切れをそれぞれ「句」と呼びます。
つまり歌一首は五つの句によって成り立っているということです。
この五つの句をそれぞれ、初句(しょく)、二句、三句、四句、結句(けっく)と呼びます。
また、初句・二句・三句までを上句(かみのく・かみく)、四句・結句を下句(しものく・しもく)と呼びます。
この歌では「こんなにもふざけたきょうがある以上」が上句で、「どんなあすでもありうるだろう」が下句です。
言葉がこの「/」を越えることもあります。
このことを句またがりと呼びます。
四ページくらいで飽きる本とかを背骨よりだいじにしています (笹井宏之/『ひとさらい』)
四ページ/くらいで飽きる/本とかを/背骨よりだい/じにしています
この歌では、四句目と結句が句またがりしています。
短歌を鑑賞することを「短歌を読む」、そして、実際に自分で短歌を作ることを「短歌を詠む」と呼ぶことが多いです。
ややこしいですが、意味が全然変わってくるので、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。
短歌は一首(しゅ)、二首と数えます。
短歌何首かのかたまりを連作と呼びます。
たとえば五首連作や十首連作は、それぞれ短歌五首、十首のかたまりです。
連作にはタイトルがついていることが多いです。
これだけ覚えておけばとりあえず短歌は大丈夫だと思います。